芥川賞の受賞者について
芥川賞では対象作家を“無名あるいは新進作家”としており、特に初期では“その作家が新人であるのか”という事が選考委員間でしばしば議論となった。戦中〜戦後に芥川賞が4年間中断していた時に、“戦後派”と呼ばれる作家が注目されるが、1949年に復活後には新人ではないとされ候補に挙がらなかった。候補にあがっても“無名とはいえない”と選考からはずれることあった。逆に、第5回(1937年)に受賞した尾崎一雄は、すでに新人とは言えないキャリアだったが、“一般的には埋もれている”とされて受賞した。第38回(1957年)に開